魁!!男塾 wikipedia|無料辞書
◆ 概要
初期は戦前の
軍国主義を風刺的に描いたギャグ漫画であったが、途中から上級生との決闘、ライバル学校との抗争、闇の世界で繰り広げられるトーナメントなど、バトル中心の展開へとシフトして全34巻という長丁場の人気漫画となった。登場人物はほとんどが中国拳法やインド・エジプト等に伝わる様々な武術の達人とされ、各々が秘技を駆使したトリッキーな戦いが繰り広げられた。
連載の長期化の影響もあってストーリー自体は完全に破綻しているものの、塾長江田島平八の人間離れした存在感や名言の他、の書籍による解説、富樫・虎丸の大げさな実況解説、死んだ(と思われていた)人間が中国4000年の医術を施された後、「お、お前はーっ!」の台詞と共にあっさり再登場するなど、その破天荒な展開の連続が本作の特徴である。
「男を表現する」というこだわりのため、全編を通して女性のキャラクターはほとんど登場しなかった。
◆ あらすじ
; 初期ギャグ編
筆頭・剣桃太郎を始めとする男塾一号生のメンバーが、理不尽な教官や二号生らの強烈なしごきに耐え乗り越えたり、外の世間とのトラブルに巻き込まれ(というより、男塾の面々が騒動の原因の場合が多い)ながらも、知恵や人情、そして男気で解決していく。
; 驚邏大四凶殺編(きょうらだいしきょうさつ)
男塾の運営費が底をつきかけ、この苦境を打破すべく江田島は愕怨祭(がくえんさい)を起こすことにより利益を上げて赤字の穴埋めをすることにした。しかし愕怨祭が盛り上がっている時に、伊達臣人率いる関東豪学連が攻めてきた。男塾名物競技で争うが決着をつけることができず、江田島は驚邏大四凶殺を提案。伊達達は承諾し霊峰富士で決着をつけることとなった。
; 大威震八連制覇編(だいいしんぱーれんせいは)
驚邏大四凶殺は男塾勝利で決着がついた。しかし他の戦士は全員死亡。一人生き残った桃は、寝転びながら朝日を眺めていた。そこへ不審な影が現れる。驚邏大四凶殺は影の手の内で行われた事であるという。桃が下山すると残りの仲間は生きていた。喜びもつかの間、桃達一号生は三号生に呼び出しを食らう。呼び出し人の名前を聞いて顔色を変える富樫。三号生に会う為に天動宮へ行くが、そこには試練が待ち構えていた。
なお、本来は「震」ではなく「?」と書く。
; 天挑五輪大武會編(てんちょうごりんだいぶかい)
大威震八連制覇を終えてまもなく、桃たちは塾長室に呼ばれた。そこでは戦争フィルムが流されており、米軍が巧妙に偽装している日本軍の秘密基地をことごとく見破り、撃破する様子が映し出されていた。疑問に思う塾生に対し、江田島は一人の男が米軍に詳細な位置を教えているという。男の名は伊佐武光、今の名を藤堂兵衛。現在でも日本の影の支配者として私腹を肥しているという。その非道ぶりに憤慨する塾生達は、藤堂を討つべく、彼が主催する天挑五輪に参加することになった。その時の出征戦士は16名。
; 七牙冥界闘編(バトルオブセブンタスクス)
天挑五輪から一ヶ月後、桃たちは進級し新たな入塾者が入ってきた。新一号生と総代を賭けて戦っている最中に塾長室では異変が起きていた。圧倒的な戦闘力を誇る江田島だったが、象をも眠らせる
麻酔銃の前に不覚を取り、誘拐され、宇宙へ飛ばされる。それを知った塾生達は江田島を救出するべく七牙冥界闘への参戦を強いられる事となった。
; 風雲羅漢塾編(ふううんらかんじゅく)
江田島の終生のライバル熊田金造が作り上げた、もう一つの男塾とも言うべき風雲羅漢塾。三十年目の誓いにより、男塾は羅漢塾と五魂遷で勝負を行う事となる。
◆ 登場人物
◆ 作中に登場する技や武器
作中多岐に渡り様々な
流派とその奥義が登場するが、
ボクシングと
相撲を除き全て架空の流派で、それら含めて現実には実現不可能な技が殆どである。
中国拳法、もしくはそれに源を発するという設定の物が大半を占める。
また
動物・
昆虫類・
魚類といった生物を操る流派・奥義が多く登場するが、その勝率は低い。
予め闘いの舞台を自分に有利に設定し、その(非常に限定された状況下の)自分に有利な地形を活用して闘うという流派・技の使い手も数多く登場するが、そのほぼ全てが有利なはずの状況を逆利用されてあえなく返り討ちにされる役どころである。
他、
毒や特殊な
薬品を技の一環として利用する者も多く、窮地に追い込まれた敵が卑屈な笑いと共に使用し卑怯呼ばわりされる展開が多いが、味方が使う際には簡単に流され特に咎められる事はない。ほぼ全てが瞬間的に効果を発揮し、麻痺毒以上に頻繁に致死毒が使用される。
なお読者から「武器が何でもありなら、機関銃を使えばよいのではないか?」という意見があり、天挑五輪大武會編においては銃器の使用は反則であるという解説がなされた。
◆ 民明書房
民明書房(みんめいしょぼう)とは、作品中にたびたびその名が登場した、
架空の出版社。
1926年(大正15年〜昭和元年)創業。所在地は
東京神田神保町。社名は、中国の武術に関する本を出版した創業者
大河内民明丸(おうこうち みんめいまる、1904年 - )の名に由来する。その他に太公望書林や英学館、時源出版、曙蓬莱新聞社、ミュンヒハウゼン出版といった他社の出版物が引用されたこともある。
しばしばこれらの出版社の刊行物を引用するといった体裁で、物語内で語られる逸話や登場人物が用いる武術、荒唐無稽な決闘方法、男塾で行われる常軌を逸した荒行などを解説し、ある種のリアリティを持たせた。作中には江田島平八が塾内の書庫から同社の書籍をひも解くシーンが描かれたこともある。
本編よりも写実的な挿絵や学術書風な図が使われたり、「ベラミスの剣」や「錯距効果」などの、もっともらしいエピソードや用語などにより、読者層の少年たちを中心に本の内容を信じる人や、実際に民明書房の書籍を探し回る人が続出した。作者によると「ゴルフの起源は中国であるという説が支配的」とした民明書房の解説に、「ゴルフの起源はイギリスです」と抗議の電話をかけてくる大人の読者もいたという。これらの事に対し作者は「民明書房を本気で信じる人がいるとは思わなかった」という趣旨の発言を残している。ただし、ゴルフに関しては後年になって「
起源は中国の捶丸(ついわん)という遊戯である」とする学説が発表されている。
民明書房風の演出は他の漫画家も用いており、口から出任せの語源説を並べ立てる時「民明書房より」と付すというギャグにもされている。また
大暮維人は「エア・トレックの理想は民明書房です」という趣旨をマンガ技法書のインタビューで発言している。
のちに文庫版のインタビューで「あれはでっちあげです」という声明を発している。続編の『
曉!!男塾』や『
江田島平八伝』では民明書房創業者の大河内民明丸が登場するなど、あくまで作中の出版社であることが演出されている。
その一方で、民明書房の存在が『男塾』のストーリー中で重要視されるようにもなり、作中において民明書房刊行の書籍から引用された文献は、『民明書房大全』(ISBN 408859469X)として実際の本にもまとまっている。
◆ 作品で登場した出典一覧
※各出版社ごと、作品に登場した順で表記
◇ 民明書房刊