重油 wikipedia|無料辞書
重油(じゅうゆ)とは、
原油の
常圧蒸留によって塔底から得られる残油、あるいはそれを処理して得られる重質の石油製品である。
ガソリン、
灯油、
軽油より沸点が高く重粘質であることから名付けられている。
◆重油の性状
重油は、褐色又は黒褐色の重質油で、
比重は0.82〜0.95程度、
発熱量は10,000〜11,000kcal/kg程度である。
大気汚染の原因となる重油中の硫黄分を低減するため、直接脱硫や間接脱硫などによる
脱硫を行なうことが近年では一般的となっている。
◆重油の製造
重油は、常圧蒸留残油、
減圧蒸留残油、減圧軽油、溶剤脱れき(瀝)残油などの高粘度油に直留軽油や分解軽油などの低粘度油を調合して、その用途に応じて、粘度、硫黄分、流動点、引火点、残留炭素分などの性状を合わせて製品とされる。
重油は原油から各種石油製品を精製した後の残渣油であるが、最近は
アスファルトを燃料とした発電も進んでおり、また二次装置の整備が進むことで重油からガソリンや灯油など重油よりも利益が上がる油種をより多く精製するようになったことから、製品としての重油は供給量減少や品質悪化の傾向にあるといわれる。また
熱分解でガス化して
ジメチルエーテル製造することも可能である。
◆重油の規格・品質
重油の種類は、
動粘度により1種(A重油)、2種(B重油)及び3種(C重油)の3種類に分類される。
さらに1種は
硫黄分により1号及び2号に細分される。
3種は
動粘度により1号、2号及び3号に細分される。
・
A重油は軽油90%に少量の残渣油を混ぜたものである。
・
B重油は残渣油と軽油を半量程度ずつ調合したものである(なお、最近B重油はほとんど生産されない)。
重油の硫黄の大部分が有機硫黄分として存在している。
品質は、
内燃機関用、
ボイラー用及び各種
炉用などの燃料として適当な品質の
鉱油であって、次の規定に適合しなければならない。
重油の規格 (JIS K 2205)