呼出 wikipedia|無料辞書
呼出(よびだし)とは、
大相撲での
取組の際に
力士を呼び上げる「呼び上げ」や
土俵整備から
太鼓叩きなど、競技の進行を行う者。
呼び出しとも書かれる。
行司と異なり特に受け継がれている名跡はないが、力士・行司と違い、下の名前しかないのが特徴である。
元々は
上覧相撲の際に、次に土俵に上がる力士の出身地や
四股名を披露する人がおり、「前行司」といって行司の役割に含まれる職種であったが、
江戸勧進相撲になり組織的な制度ができるにつれて独立した職種となった。「
触れ」とか「
名乗り上げ」と呼ばれた時代もあったが、
享和年間(
1801〜
1804年)になって「
呼び出し」といわれるようになった(しかし、それ以前の
寛政年間(
1789〜1801年)の
番付に「呼び出し」の文字が確認されている)。現在の呼出の定員は45人、
停年は65歳。大相撲においては、力士、行司、
床山と同様に各
相撲部屋に所属する。
◆役割
呼出の主要な役割は、呼び上げ、土俵整備、太鼓叩きであるが、その他にも多種多彩な業務を行っている。
・呼び上げ
:土俵上で
扇子を広げて、独特の節回しにより東西の力士を呼び上げる。初日から数えて奇数日は東方から先に、偶数日は西方から先に一声で呼び上げ、
十両最後の取組および
三役以上の力士の場合には二声で呼び上げる(
優勝決定戦を除く)。奇数日の場合、一声は「ひ〜が〜し〜、琴〜×〜×〜、に〜し〜、○〜○〜やま〜」、二声は「ひ〜が〜し〜、琴〜×〜×〜、琴〜×〜×〜、に〜し〜、○〜○〜やま〜、○〜○〜やま〜」となる。
・土俵整備
:
本場所・巡業・各部屋の土俵造り、取組の合間にほうきで土俵を掃き清める、乾燥する土俵への水打ち、
力水・力紙・塩・タオルの補充と管理、全取組終了後に仕切り線を書くなど。
・太鼓叩き
:触れ太鼓(初日の取組を触れ歩きながら打つ太鼓)、寄せ太鼓(本場所の早朝に打つ太鼓)、はね太鼓(本場所の全取組の終了後に打つ太鼓)など。触れ太鼓の口上は、「相撲は明日が初日じゃぞぇ〜、琴〜×〜×〜には、○〜○〜やま〜じゃぞぇ〜、ご油断では詰まりますぞぇ〜」となる。
:懸賞幕をもって土俵を一周する、懸賞金を行司に渡すなど。
・力士の世話
:座布団を交換する、時間制限を伝える、水桶の横にてタオルを渡すなど。
:審判委員の座布団交換、ひざ掛けの世話、顔触れ言上の介助など。
・役員室、相撲部屋の雑務
◆呼出の階級
大相撲において、呼出の番付制が導入されたのは
1994年(
平成6年)7月場所からで、以下の9階級となる。それまでの階級は、1等から5等までの等級制であった。
現在は十両呼出以上の名前が番付に書かれており、それ以前は
1949年(
昭和24年)5月場所から
1959年(昭和34年)11月場所までの10年間、呼出が番付に掲載された(番付には「
呼出し」と書かれた)。初めて呼出として番付に掲載されたのは太郎、卯之助、栄次郎、源司、安次郎、栄吉、福一郎、
小鉄、徳太郎、茂太郎、粂吉、松之助、寅五郎、雄次、
多賀之丞、島吉の16人。
◇現在の階級
9階級の役責に分類され、行司の階級と違い、幕内格、十両格といった「格」という名称は用いない。
・立呼出
・副立呼出
・三役呼出
・十両呼出
力士・行司はすべての階級が番付に記載されるのに対し、呼出は十両呼出以上が番付表に記載されて幕下呼出以下は番付表に記載されないことになっている。
また、幕下格以下の行司と同様、幕下呼出以下は本場所の取組における場内アナウンスでの紹介は行われていない。ただし、
千秋楽の幕内土俵入りの前に行われる十両以下各段の優勝決定戦では、幕下格以下の行司・幕下呼出以下でも「呼出は○○、行司は木村(式守)○○、○○(階級)優勝決定戦であります」との場内アナウンスが行われる。
◇昇格規定
・三役呼出以上(立呼出:1人、副立呼出:2人以内、三役:4人以内)
・勤続40年以上で成績優秀な者、または勤続30年以上40年未満で特に優秀な者。
・幕内呼出(8人以内)
・勤続30年以上で成績優秀な者、または勤続15年以上30年未満で特に優秀な者。
・十両呼出(8人以内)
・勤続15年以上で成績優秀な者、または勤続10年以上15年未満で特に優秀な者。
◆装束
を参照のこと。
・着物 - 「紀文」(
紀文食品)、「なとり」(
なとり)など広告が入る場合がある。
・足袋
・扇子
◆呼出一覧
◇現役の呼出
年現在