キャスリング wikipedia|無料辞書
キャスリング (Castling) は
チェスのルールの一つ。
キングと
ルークを一手で同時に動かす特殊な手を指す。
◆ キャスリングの目的
・初期配置で中央にいるキングは、敵の攻撃にさらされやすい。特に多くの駒が飛び交う序盤戦では、キングはできるだけチェスボードの端にいた方が安全である。
・逆に両端のルークは、できるだけ早く中央に出して活躍させた方が良い。
・キャスリングを行えば、この2点を一挙に解決する事ができる。このルールはチェスをよりスピーディーに面白くするため、14〜15世紀のヨーロッパで確立された。
◆ キャスリングの基本
キャスリングは各プレイヤーに、一回のゲーム中に一度だけ与えられた権利である。非常に効率が良い手なので、ほとんどのプレーヤーが好んで使用している。だが便利な反面、この手は守らなければならない条件(制約)も多い。
◇ キングサイドとクイーンサイド
・
チェスボードの左側は
クイーンサイド、右側は
キングサイドと呼ばれている。(右図のように、白から見た場合を指す。)
・白黒あわせて合計4つの場所で、チェスのキャスリングは行われる。
◇ 注意点
・チェスのルール上では、キャスリングに手数制限はない。序盤戦に行われるのが一般的だが、終盤戦近くでキャスリングが行われるケースもある。
・キャスリングは、あくまで権利であって義務ではない。戦法や戦型によっては、あえてキャスリングしないで戦った方が良い場合もある。
・あまりに早い段階でのキャスリングは、一概に良いとは言えない。敵の攻撃目標になり、かえって危険になる場合も多い。
・左右どちらでもキャスリングできるような形にして、敵の戦型を見てからキャスリングを決めるのも一つの手である。
◇ キングサイド・キャスリング
:(またはショート・キャスリング)
:展開に必要な駒は2つで、キャスリング後のキングが端に近い。
:ほとんどのチェスのオープニングでは、こちらが採用されている。
:そのため何もつけず単に「キャスリング」という場合は、通常こちらを指す。
::記号:
0-0(ゼロ-ゼロ)
または
O-O(オウ-オウ)
[一般的には「0(ゼロ)」を使用する。「O(オウ)」の方は、PGNなどで使用される。]
◇ クイーンサイド・キャスリング
:(またはロング・キャスリング)
:展開に必要な駒は3つで、キャスリング後のキングの位置が中央に近い。
:そのため、キングサイド・キャスリングよりも採用されにくくなっている。
:こちらの長所は移動後のルークの位置。中央に近く、非常に効率的な形である。
::記号: 0-0-0(ゼロ-ゼロ-ゼロ)
またはO-O-O(オウ-オウ-オウ)
◆ キャスリングに必要な条件
チェスにおいて自分の駒を一手で2つ動かせる手は、 キャスリング以外に存在しない。キャスリングは義務でないが、ほとんどのゲームで白黒ともに頻繁に行われている。しかしその使用については、いくつかの条件(制約)がある。